『報われない職場だなぁ』
そんな事を考えられる職場は案外イイ職場なのである。
それは解ってる。
解っているが、、、
2000年を境に
家庭のある設計事務所のエンジニアから
浮浪者の様な工場の独身期間工になった
こんなアパートに住んで、ギシギシする体をかばいながら
ひたすら自分を機械に置き換えていく。
ちょっと怪我をして休もうものなら、給料は減るし班長はますます冷たい態度になる。
ただただ何も考えずにしがみついていた。
だから、『いい職場』だとか『悪い職場』だとか考える余裕すらなかった。
自分が設計していた自動車生産ライン
自分がオペレーターするなんて・・・
でもプライドなんか捨てなきゃ喰っていけなかった。
それでも休みの日アパートの周りを散歩するとこんなキレイな水が流れる「ドブ」があったり
パチンコに負けたってドカーーン!て感じで富士山を見てると
「ま、いっか・・・」と不思議と思えたものだった。
そして、やっと取り戻したエンジニアの地位は「派遣」
2005年になっていた。
20代の頃からずっと自動車の生産設備の電気設計に関わってきて
電気を通じで、車がどのように作られていくか見てきた。
それこそ製鉄所で鉄のロールを作る設備やら
エンジンなどの鋳物加工トランスファーマシン
ロボットがよってたかってボデーの溶接を行うライン
組みあがったエンジンを水に漬け漏れを検出する設備
エンジンオイルポンプの耐久テストをする設備
そして車の中を魚の骨のようにのたくりまわる電線の加工を行う設備
30年近くそんな設計をやってる
人望もなきゃ技術も無い派遣先のハゲ部長にバカにされる経歴でも全く無いのだが
「ま、いっか」なんてとても思えない今。
ハゲ部長が自分の評価の為だけに安請負してくる無駄な仕事!
やってらんねーや!!
いくら派遣だって 『金さえもらえりゃイイ』 ってわけじゃないんだ